私の作品は、板ガラスにルーターで削るドローイングが主になっています。
そのドローイングは「何か」描くのではなく、そこに線が必要だから、色をつけたいから…という感覚で手が動くままに描いています。
ガラスに描いたものはすべて反転したものになり、反転した時にこそ私が表現したかったモノがみえてくるように思えます。
何も考えずに描いているつもりでも無意識の考えや、まとまりを意識するといった余計なものが出てきてしまうのですが、
反転することでそれが感じられなくなり、本当のドローイングが表れてくるように思います。
そのドローイングはガラスを通すことで、ガラスの素材感や透過性がプラスされて作品が完成します。
今回の初個展では、ガラスのドローイングを壁面に展示できるよう仕立て、何点かの作品を構成して楽しんでいただけるようにお見せしたいと思います。
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山内 綾乃
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